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頭蓋骨とお口の関係
さて、これからお口の仕組みを順を追って説明したいと思います。
頭蓋骨は、大きく2つに分けられます。下あごは下顎骨と呼びます。下あごの上部で歯が並んでいるところを上顎骨と呼びます。実は下顎骨と上顎骨は骨どうしではつながってないのです。この下顎と上顎をつなぐ仕組みが、食べ物をかんだり、会話する上で重要となります。この上下顎をつなぐ部分を顎関節と呼びます。下顎には突起構造があり、これは下顎頭と呼ばれます。また、上顎にはくぼみ構造があり、これは下顎窩と呼ばれます。これらは機械の歯車のようにかみ合いながら動いています。骨どうしですり合うと磨滅消耗するので、手足の関節と同じように軟骨様なものを介しています。この軟骨様なものを関節円板と呼びます。これによって上下の顎が滑らかに動けるようになっています。
また、上下顎の間には、上顎骨に下顎骨を吊り下げて自由自在に動かすために使われる咀嚼筋と呼ばれる筋肉があります。これは4つあり、それぞれがいろいろな方向に下顎を動かしているのです。(側頭筋、咬筋、内側翼突筋、外側翼突筋)
私たちが肉などの大きなものを噛みちぎったり、豆などの小さいものを噛み砕いたり、すりつぶしたりすることができるのは、この咀嚼筋や顎関節が正常に機能しているからこそ可能なのです。逆にこれらの構造体に何らかの異常がみられたときは咀嚼、開口、嚥下が不自由になります。ちまたで言われる顎関節症もこれらの構造体のアンバランスな状態が長く続いたときに発症するとも言われております。